2014-08-12

【Bispa 真空管アンプ】 BSP-TUBEAMP-KIT01 SINK 組立








SINKBispaさんの真空管アンプ、SINK を組み上げました。今回は
SINKの概要、組み上げの話題、簡単なレビューなど取り上げます。




SINKの概要



今回、組み上げましたBSP-TUBEAMP-KIT01 SINK はBispaさんなどで売られている
ヘッドホンアンプのキットで真空管とオペアンプのハイブリッド構造で単3の二次電池4本で
動作するのが大きな特徴です。電源のコンデンサにはKT、抵抗にはBispaさんオリジナルの抵抗LGMFSなど
高音質の部品が多く使われており、Bispaさんらしいスッキリとした味わいと真空管の味わいの2つを
良いとこ取りの新しいアンプキットです。詳しい概要などはBispaさんのページなどご確認ください。

「BSP-TUBEAMP-KIT01/SINK(以下:SINK)」は、真空管とオペアンプの
ハイブリット構成のヘッドホンアンプになります。
電源の方は単3充電池4本で動作するように設計されています。
SINKの特徴の一つとして、このタイプの真空管では珍しいOCL出力方式となっております。
又、クリーンな電源をオペアンプに直接供給するように考慮した為、
オペアンプは電流供給量の多い品種が豊富な低電圧オペアンプを採用しています。

SINK基板の組立



完成品ではなくキットを購入された方につきましてはアンプの組み上げが必要になります。
また、初版ロットにつきましては基板裏面のチップ部品のはんだづけが必要です。
はんだづけ出来る環境を用意するかはんだづけカフェで作業を行うなどして組み上げをして下さい。
作成難易度としましては初版ロットはチップ部品のはんだづけが苦にならず
過去にも組み立てているような中級者向け。
裏面のチップ部品が取り付けされているものは初心者向けという位置づけになるかと私は考えております。
チップ部品を除けばはんだづけの部品数多くなく、はんだづけも特に難しさを感じなかったため
基本は説明書に従い順番に部品を取り付けを行えば問題ありません。
また、キットであればソケットを利用してカスタマイズを自由に行うこともできますので、
制作協力のうめAUDIOさんのページを参考にしつつ色々と試してみてください。

Soket
カスタマイズの一例ですが、R4/R14に巻線抵抗を使用したり、ボリュームをVishay P9 20Kに変更したり、
ソケットでコンデンサの抜き差しを出来るようにしました。SINKの場合は特にメリットはなさそうですが、
試しに位相補償 22pFを突っ込んだりもしています。
Tung-sol1Ad4
また、真空管をRaytheonの1AD4からTung-solの1AD4に変えたりも。定数を変更すれば6088や5678など
他の型番の真空管にも対応します。こちらの定数の数値は購入者特典ですので
一応は購入してから確かめる形で色々遊んでみてください。

その他、OPAの電源のコンデンサを変えたりなどしても大きく音が変わりますが
純正の状態で相当なところまで詰められているように思えますので特に強いこだわりが無い限りは
そのまま作っておいた方が無難ではないかといった印象を受けております。

SINKの簡易的なレビュー



一長一短でありますがAHA-120と比べても見劣りはしません。
2万円とは思えない良い音です。(時間や労力もかかりますが。)
サイズや重量感はこの2機種で似たり寄ったりですが
SINKは全体的に音の凹みがなく若干かまぼこ気味でAHA-120よりは聴きやすく嫌味がありません。
中域の音はきめ細かくAHA-120より曇が少ないです。全体の音の密度ではAHA-120の方に軍配が上がりますが、
高音はAHA-120よりもしっかり伸びまして総合的な性能としてはSINKの方がバランスがとれている印象です。
ただ、若干低音中音が膨らむような印象がありますし真空管の滑らかでややウォーミングなサウンドが
乗りますのでその点では好みか好みではないかがでてくるのではないかと考えております。

私、個人としては好きで真空管と相性が良いと言われるドイツ製のケーブルや軍需系線材、
プラチナ系線材でうっとりと楽しんでいます。

結論としましては労力はかかるものの2万円でこの音は良い。
アンプの組立も楽しみながら音も楽しめて、その上安いのでおいしいとこ取りです。
好みはあるかと思いますが性能としては十分で、好みを求める下地もできていると思いますので
興味がありましたらぜひ。詳しいレビューですがもう少し聴き込んだ後に上げていこうかと思います。