2019-05-07

ラズパイオーディオシステムの構築

詳細なプランが仕上がりほっとしていたところ、突如DACが届きましたのでGW中に仕上げてしまいました。



Terra-berry-DAC 2+





 GW中のオーダーでGW終わりに発送されるかと思いましたが、5月5日にふいに発送の連絡が入りました。その翌日に着弾したのがTerra-berry-dac2+です。特徴は以下の通りです。

Raspberry Pi HAT互換形状でRaspberryPiにI2S接続
内蔵マイコンでDAC/SRCの制御を行うためドライバは不要
AKM製 AK4137 SRC使用、DAC上のマスタークロックでリサンプリング,I2S経由DoPデコード機能
AKM製 AK4490採用でPCM:768KH/32bitzまで、DSD11.2MHzまで対応

RaspberryPi GPIOシリアルポート経由でDACアッテネータ、サウンドモードなど操作が可能
DAC再生データはSRCで変換された32bitフォーマットのため、PCM24bitにおいてDAC アッテネータは-48dBまでビットパーフェクトで再生可能
位相雑音特性にすぐれた小型水晶発信器をマスタークロックとして内蔵(44.1KHz用:45.1584MHz,48KHz用:49.152MHz)
マスタークロックを自動切換え(LRCKの周期をマイコンで計測して41.1KHz系と48KHz系の発振器を切り換え)
オペアンプは高精度±5V電源で駆動(Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+)
オペアンプは高精度±4V電源で駆動(Terra-BerryDAC)
DAC アナログ電源とリファレンス電源に専用LDOを搭載(Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+)
オペアンプ周辺は低ノイズ抵抗と良DCバイアス特性コンデンサを使用
バランス/アンバランス出力有り
DAC用5V電源入力専用端子(Raspberry Piからの給電も可能)
5V:分離,GND:分離(Terra-BerryDAC2/Terra-BerryDAC2+)
5V:分離,GND:共通(Terra-BerryDAC)
Combo384接続可能

https://www.terratechnos.com/products/terraberrydac/


 ポータブルでの運用を目指している中で5V給電が可能で、ラズパイへの給電もDCジャックを使ってDAC側から給電できることに魅力を感じました。インプットが5Vなのでモバイルバッテリーを使うと外でも動作させることができます。

 バッテリー単体でも動作可能ですが、加えてGNDと電源を分離させることが可能であり、バッテリーを2つ使えばそれぞれに独立して給電することができさらなる音質アップが可能です。マスタークロックやビットパーフェクトでの再生の記述もあり、ポータブルでもこれらを実現できる安心感も嬉しいポイントです。

 また個人的にES系統のDACしか使ったことがなくAK系統のDACを使ってみたいと、邪な理由も少々あります。DAC自体の値段は3万円程度でポータブルとしては気持ち安いであろうと思いますが、ラズパイ周りではとても高価なDACなため評価用の意味合いもあります。詳細はまた近々落ち着いた頃に書きます。

OS上での設定



 symphonic-mpdとWRH-300CRのリンクにおいて2日弱ファイルパスを探すのに手こずったので備忘録を。USBを使わずに環境を組みたい方やOSの特性でそもそもUSBが使えない方など参考にお願いします。



 WRH-300CRは子機モードに設定します。環境は人それぞれでマニュアルを確認する必要が出てくるかと思います。子機モードで親機のWi-fiと接続すると、子機に接続するためのIPアドレスが変わります。親機と子機のマニュアルを同じように熟読ください。WRH-300CRでMicroSD使用時におけるNAS Settingは下の通りです。

  • path : //wrh-300crx.setup/microSD_Card
  • username : admin (※初期設定時)
  • password : admin (※初期設定時)


symphonic-mpdやVolumioでIPアドレスを使用してアクセス使用としたところアクセスできず、chromebookのアプリからIPアドレスを使ってアクセスできたので泥沼にハマってしまいました。備忘録として残すとともに誰かのお役に立てることを祈ります。

RasPi+Terra-berry System





 完成したシステム全体が上の画像です。ChromebookをRasPiと接続した状態のモバイルルーターに接続して、smpd.localにアクセスするとプレイヤーを操作する画面を呼び出すことができます。Webブラウザを介してRasPiで音楽を再生します。



 プレイヤー本体には画面はないですが、スマホやPCなどでブラウザを開き操作することができるので便利ですし、DAPと違って再生機器本体にディスプレイがないことも音質面では優位に働いているのではないかと期待もあります。実際にディスプレイをつけて比較してみたい気もしますが、タッチパネルをつけても巨体を操作するのは大変なのでおそらくやらないと思います。

 バッテリーは1つでも動作しますが分離のメリットを確認するために2つで動作させています。音の奥行きや静寂感、タッチの柔らかさや密度、繊細さで明らかに違いがあり、バッテリー2つの音を知ると1つに戻り難いです。バッテリー持ちもとても良いので10000mAh前後で程よいサイズ・重量のバッテリーで運用できないものか考えています。

 Hiby R6を所持していますがポータブル用途としては音質はとても良いです。R6のラインアウトよりはバッテリー1つでも音質面では勝っています。据え置きではシビアな面もありますが値段も考慮するとよくできている印象もあります。チップ抵抗ではなくMELF抵抗で組まれていたらもっと音が良かっただろうと個人的には悔やまれます。もしもTerra-berry-DAC3とか出るようなことがあったらMELF型抵抗で組んでほs

 諸々書きましたがポータブル用途としては充分な音でバッテリー2つの場合には極めて良い音がでます。上の通りに伸びしろもあるので職人的手腕をもっていれば金皮抵抗に置き換えるのもありかもしれません。ただあまりにも小型でリスキーなため私は手を出せませんでした。

 諸々脱線もはいりましたが詳細な音のレビューはしっかりDACを運用して安定するようになったら書いていきます。加えて、これに対抗する環境もじっくりと作っていこうかと。